財産分与で損をしないために!隠された預貯金を見つけ出す方法を解説

プロキオン法律事務所弁護士の山﨑慶寛です。

さて、離婚をする際に問題となることを2つに大別すると、子供の問題と、お金の問題です。

(参照:【保存版】これで完璧!離婚のときのお金・財産分与の基礎知識

今回は、お金の問題の筆頭である財産分与の話の中で、特に預貯金の財産分与を扱います。

預貯金の財産分与は、話し合いの進め方を間違えると大損してしまいかねないリスクを孕んでいます。

なので、損をしないためにも、この記事を読んで、慎重に話し合いを進めることをお勧めします。

1 相手の主張する預貯金の金額は本当に妥当だろうか?

預貯金の財産分与の金額の算定は、原則として、財産分与の基準日である「別居時又は離婚時のいずれか早い時点」における預貯金の残高です。

そのため、通常、夫と妻でそれぞれ自分の名義の預貯金の通帳の基準日における残高が記載されたページを開示しあって、預貯金の財産分与の金額を確認します。

ここで、相手がちゃんと誠実に自分名義の預貯金の通帳を全部開示してくれるのであれば良いのですが、開示してしまうと財産分与しなければならない金額が増額してしまうことから、時として相手は自分の預貯金を隠したがります

例えば、相手が開示した預貯金の通帳の他にも相手名義の預貯金の口座が存在しているはずなのに、それを開示しようとしないという問題が生じる場合があります。

その他にも、例えば、相手が開示した通帳が不自然であって隠し事があることが疑われる場合があります。

具体的には、

  • 相手が開示した預貯金の通帳に記載された金額があまりにも低すぎる。
  • 相手が基準日の預貯金の残高を操作していることが疑われる(例えば、相手が開示した通帳の基準日の残高が不自然な程キリがよすぎる等。)。
  • 相手が隠したいことがあることが疑われる(例えば、相手が開示した通帳が過剰にマーキング(黒塗り)されており、基準日直前の取り引きが全く見れない等。)。

などの場合があります。

この時にそのことをちゃんと指摘してしっかりと問題提起しないと、たとえ調停で話し合っていたとしても、うやむやにされ、結局本来もらえるはずの金額がもらえなくなってしまう可能性があります。

2 相手が通帳を開示しない場合の対処法

相手に通帳を開示するように求めて相手が応じればそれで良いですが、相手が「存在しない!」などとしらばくれたり、「出す必要がない!」などと居直ったりする場合もあります。

そのような場合に利用できる制度として、調査嘱託という制度があります。

調査嘱託とは、簡単に言うと、裁判所から金融機関に対して相手名義の預貯金を問い合わせてもらって必要な資料を取得してもらう制度です。

ただ、調査嘱託を利用するためには調停などの裁判所を利用する手続きが開始されていることが必要となり、また実際に裁判所が動くかどうかは裁判官が判断します。

そのため、調査嘱託を利用する必要がある場合は、調停を申し立てて、調停手続きにおいて裁判所に調査嘱託の対象となる相手名義の預貯金口座がある金融機関名・支店名を伝え、調査嘱託を実施する必要性があるということを主張する必要があります。

なお、裁判所は、調査嘱託の対象となる相手名義の預貯金口座がある金融機関名や支店名が分からない場合には調査嘱託を認めてくれませんので注意が必要です。

3 相手が開示した通帳が不自然である場合の対処法

(1)まずは取引履歴の開示を求めよう!

相手が開示した通帳に不自然なところがあり、相手が隠し事をしている可能性がある場合は、当該口座の取引履歴をできるだけ過去分から開示してもらうように要求することをお勧めします。

口座の取引履歴は金融機関の支店窓口に言えば開示してくれます。

もし調停で話し合っている場合は、調停員に相手に対して取引履歴を提出するように求めてもらいましょう。

調停員は話し合いをまとめるお仕事をしているので、嫌な顔をされたり「そこまでする必要はない。」などと言われたりするかもしれません。

しかし、損をしないためにも、調停員に相手が開示した通帳には疑わしいところがあることを丁寧に説明し、話し合いを進めるためにはむしろ取引履歴の開示が必要であることを訴えましょう。

(2)取引履歴を分析しよう!

取引履歴は情報の宝庫であり、時として相手の隠し口座が判明する場合もあります

例えば、取引履歴に「振替」と記載されている箇所があるならば、それは相手が同一の金融機関・同一の支店内にある相手名義の別の口座に預貯金を移動させたということです。

つまり、相手は、同一の金融機関・同一の支店内に相手名義の別の口座を所有しているということが分かります。

また、相手が別の支店・別の金融機関の口座に預貯金を移動させていた場合は「振込」と記載されます(通常、他人の口座に意味なく預貯金を移動させたりはしないので、振込先の口座は相手名義の口座である可能性が高いでしょう。)。

取引履歴によっては、振込先の口座の金融機関名や支店名(支店を表す数字)が記載される場合もあります

相手の隠している口座が存在する金融機関名・支店名が分かれば上述した調査嘱託の話に繋げることができます。

相手が仕事をしていたり、過去に仕事をしていた時期があったりする場合は、給与が支払われているはずですので、取引履歴に給与支払の記載がなければ相手は他に給与振込口座を所有している可能性が極めて高いということが分かります。

相手がクレジットカードを利用していたり、保険料等の支払いをしていたりするにも関わらず、取引履歴にその引き落としの記載がなければ、相手は他に引き落とし先口座を所有している可能性が極めて高いということが分かります。

相手が他に口座を所有している可能性が極めて高いという状況となれば、調停員や裁判官も相手に対して強くその口座を開示するよう求めてくれるはずです。

その他にも、例えば相手が不自然に高額な金員を現金で繰り返し引き出していたり、別居直前の時期に多額の金員をまとめて引き出していたりした(その結果基準日の残高が不自然に少額となっていた)ことが判明する場合もあります。

このような不自然な出金については、相手にその出金の理由や用途の説明を求めましょう。

相手が合理的な説明をしない場合には、やはり相手は資産を隠している(出金した金員を別に所持している)と疑わざるを得ません。

その場合は、相手が合理的な説明をしない金額については、基準日の預貯金の金額に戻し入れて財産分与の金額が計算されることがあります。

弁護士のホンネ

財産分与については、概ね家裁実務上のやり方があります。

当事者の双方が嘘偽りなく正直に自らの資産を全て開示するのであれば、あとは家裁実務上のやり方に従って計算すれば正確な財産分与の金額が算定できるでしょう。

しかし、実際には、資産を隠そうとしたり、あえて資産を申告しなかったりするということも起こり得ます。

夫婦といえども相手の資産を全て把握しているとは限りませんので、資産を隠されているということにさえ気づかないこともあり得ます。

そのため、財産分与で損をしないためにも、ちょっとでも疑わしいと感じるところがあれば、そういう案件の経験豊富な弁護士の無料相談を利用して対処法を探ることをお勧めします。

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