将来の養育費の一括払いを求めてくる妻。応じる必要はある?

妻から子供の将来の分の養育費まで一括で支払うように求められた場合、応じなければならないのでしょうか?

妻から一括払いを求められる場合や、逆に夫としても、今後も妻と接触をしなくて済むようにするため、一括払いを提案したい気持ちになることもあるかもしれません。

そこで今回の記事では、

養育費を一括払いすることはできる?

・養育費の一括払いのリスクとは?

についてお話しします。

養育費を一括払いすることはできる?

夫婦の合意に基づいて、養育費を一括払いすること自体は可能です。

もっとも、妻に養育費の一括払いを求められた場合であっても、夫が一括払いに応じなければならないという法的な義務はありません

養育費は通常、始期と終期を定めた上で、毎月決まった金額を支払います。

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なお、夫婦間で養育費に関する合意をする場合には、適正な金額を把握した上で合意をするようにしましょう。

養育費は子供の監護・養育のために必要な費用であり、裁判実務では、両親の年収から「算定表」を使用して算定した金額を支払うという扱いがされています。

「算定表」を使用した算定方法については、下記の記事をご確認下さい。

基本の基本!算定表を使った養育費の計算を弁護士が解説!

養育費の一括払いのリスクとは?

注意が必要なのは以下の場合です。

養育費を一括払いした後であっても、一括払いに関する合意をした時期以降に、合意をした時期の事情が大きく変わるような出来事がある場合妻から改めて養育費の支払いを請求されると、請求が認められてしまうリスクがあります。

これは、「夫婦間で養育費を支払った後に、妻から養育費を請求しないという合意」をした後であっても同様であるため、注意が必要です。

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さらに、夫の収入が養育費に関する合意をした時期と比して大きく下がってしまった場合、養育費を月ごとに支払う形であれば、養育費の減額をするための調停を申し立てるという選択も可能です。

ですが、一括払いをしてしまった場合にはそうはいきません。

そのため、養育費の一括払いには、安易に応じない方が良いでしょう。

<まとめ>

養育費は毎月支払うのが一般的!

・算定表を利用して、適正な養育費を知ろう!

・一括払いをしても、事情が変われば追加の請求がありうる!

一括払いをすると、収入が減っても返してもらえない!

弁護士のホンネ

養育費は、お子様の養育のための大切な費用である反面、夫側にも生活があるため、リスクの少ない支払い方法で合意したいところです。

夫婦で養育費について合意することが難しい場合には、弁護士に相談してみることも選択肢になります。

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