【女性向け】結婚生活に疲れたら。離婚に進むか考えるべき3つのポイント

プロキオン法律事務所の弁護士の青木です。

さて、夫との結婚生活に疲れてしまった女性は多くいらっしゃいます。夫のモラハラ浮気など、原因はいろいろです。

しかし、夫に対する信頼は崩壊してしまったが、かといって離婚をした後の生活も不安で、一歩を踏み出せない方も多いと思います。

そこで、今回は、その一歩を踏み出すべきかどうかを判断するためのポイントをお伝えします。ぜひ、今後のご自身の人生をより良いものとするために参考にしてくださればと思います。

 

1 別居・離婚後の生活費をどうするか

別居や離婚をした後の生活費をどうやって賄うか。これがもっとも重要な点でしょう。

すでにお仕事をされている共働き夫婦であればそれほど問題はないかもしれませんが、お子様がいらっしゃる場合で仕事をしていないケースや、専業主婦をしていたケースでは、しっかりと考えなければなりません。

 

まず、別居期間中の生活費については、実はそれほど深く悩まなくても良いことが多いです。なぜなら、夫から婚姻費用(つまり生活費のことです。)をもらう権利があるからです。

婚姻費用の金額は、養育費・婚姻費用算定表にしたがって定められることが通常です。具体的な方法は、「基本の基本!算定表を使った養育費の計算を弁護士が解説!」をご覧ください。

 

上記の養育費・婚姻費用算定表で算出された金額をもらうことで生活ができそうか、検討しましょう。

その際、注意すべき点は以下の通りです。

夫が住宅ローンを負担している住宅に住み続ける場合、婚姻費用は3万円程度減額される可能性が高い。

夫が賃料を負担している住宅に住み続ける場合、婚姻費用は賃料分減額される可能性が高い(光熱費も負担してもらっている場合は、その分も差し引かれる)。

自分が仕事をしておらず収入がない場合でも、お子様がいない場合や、お子様が小学生以上の場合は、120万円程度の収入があることを前提に婚姻費用が計算される

子供の私立学費は、公立学校分(中学は15万円程度、高校は33万円程度)を超える部分について、収入按分でしか請求できない。

子供の習い事費用は、同居時から始めているものについては、収入按分で請求できる。

(以上、家庭裁判所の一般的な運用)

離婚後は、婚姻費用はもらえなくなりますから(お子様がいれば養育費はもらえます。)、別居期間中にお仕事を見つけましょう

 

離婚に至るまでの別居期間は、伸ばそうと思えば数年は伸ばせます。こちらが同意しない限り、離婚するには調停や裁判を経る必要があるからです。その間に離婚後の生活の糧を得ることができます。

 

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2 離婚後の交友関係を具体的にイメージする

 

離婚した後、周囲の人間関係はガラリと変わる場合もあります。

特に、夫やその親族との関係も解消されることになります。

そうした中、人によっては大変大きな喪失感を感じるかもしれません。

 

そこで、別居前や別居期間中から、新しいことに挑戦したり、すでに好きなことをより一層進めて、交友関係を広げるというのも良いでしょう。

やはり、他の人と一緒に打ち込めるものがあるとよりベターです。

 

例えば、昨今はカルチャーセンターの講座がとても豊富で充実しています。ダンスや歌、絵画、語学、歴史など、扱っている分野はとても広いです。大学の先生が講師をしていたりしますので、内容のレベルも高いです。こうしたものを利用すれば、新しい自分を発見したり、交友関係を築けるかもしれません。

 

もちろん、打ち込める仕事があれば、それも素晴らしいと思います。

仕事に邁進したい、事業を起こしてみたい、挑戦してみたいという気持ちが湧いてきたら、オンラインサロンなどに参加して会合に参加しても良いでしょう。

 

ぜひ、「離婚後の自分の姿」を具体的にイメージしてみてください。

それが具体的に見えてくれば、次の一歩を踏み出しやすくなるでしょう。

 

3 離婚しない場合と離婚する場合の納得度を比較してみる

 

最後は、そもそも今の状況を続けることで、自分の人生に納得できるかどうかです。

 

「満足」できそうかどうかよりも、「納得」できそうかどうかを考えた方が良いでしょう。満足度は実際に経験してみなければ分かりませんが、納得度というのは、自分でコントロールできる部分が大きいからです。

今の夫と今後数十年一緒に過ごして、それで自分が納得のできる人生を送れるのかどうか。

一方で離婚をした場合にどんな人生を切り開けそうか。色々挑戦してみたらもっと納得できる人生が送れないかどうか。

 

ぜひ、自問自答を続けてみてください。

やはり最後はここを通らなければなりません。

 

そして考え抜いた挙句に出された結論は、他の誰のアドバイスよりも正鵠を得ているでしょう。

 

弁護士のホンネ

上記で述べた1~3を考えた結果、離婚に進むべきと判断されたのであれば、あとは一歩一歩進むのみです。そのための手続きはきちんと整備されています。そのために味方になってくれる人もたくさんいます。弁護士もその一人です。少しの勇気を持って、ぜひご相談にお越しいただければと思います。

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