「子供が小学校(中学校、高校、大学)に上がるまで離婚は待ってほしい。」その言葉は信用できる?

弁護士

プロキオン法律事務所(https://rikon-procyon.com/)(横浜で離婚に特化した法律事務所として2015年に設立。翌年東京にも事務所開設。)の代表弁護士の青木です。離婚や男女問題に特化した弁護士として、年間200回以上の離婚調停や裁判に出席しています。
(弁護士 青木亮祐 /プロキオン法律事務所 代表弁護士)

子供が中学校に上がるまでは離婚を待ってほしいと言われていたのに、いざ子供が中学生になっても、妻は離婚に応じてくれないんです。

このようなご相談、実はかなり多いです。

今回は、離婚したい夫が妻からよく言われる、「子供が小学校(中学校、高校、大学)に上がるまでは離婚を待ってほしい。」という言葉について解説したいと思います。

※今回の記事は、主に離婚をしたい男性向けのものとなります。

1 離婚時期は構造的にどんどん先延ばしにされる

私たちが相談を受けているケースでは、実際に子供が小学校などに入学したとしても、離婚の時期がどんどん先延ばしにされたというパターンを多く目にします。

例えば、小学校入学を離婚の時期とする話をしていたのに、いつの間にか小学校卒業が目安となっていたとか、それもまた先延ばしにされて中学校卒業を目処にされた、などです。

実際、子供にかかる教育費を考えると、子供が進学をしていくにつれて、年々必要な金額が上がっていきます。なので、先延ばしにすればするほど、妻としては、離婚に応じることが(金銭的に)ますます現実的でなくなるということが多いです。

「子供が小学校に上がったら」という発言は、ひとまず今すぐには今後の生活に不安があるから待ってほしい、という意味合いが強いでしょう。

しかし、実際に小学校に上がり、民間学童、習い事、塾などの費用が発生し始めると、妻としては離婚に応じることが現実的ではなくなります。

文部科学省が発表している令和3年度の「子供の学習費調査」では、公立小学校に通っている子供の一人当たりの学習費は、年間で35万円以上です。私立小学校の場合は166万円以上となっています。

(文部科学省HPページ https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/kekka/k_detail/mext_00001.html

そこで、せめて子供を中学に行かせてから、と先延ばしになる場合があるわけですが、私立中学に行けば当然に私立学費が発生しますし、いずれの場合も数年後には高校進学が控えるわけです。上記文部科学省の調査では、公立中学の場合でも、年間53万円以上(私立中学の場合は143万円以上)の学習費が発生しています。妻としては離婚に応じることは一層現実的ではなくなります。

高校に進学すれば、もちろん受験の本丸である大学受験が控えています。子供に余計な不安やプレッシャーを与えたくない親心からすれば、その時点で離婚問題に取り組むことに強い抵抗感を感じるでしょう。

そして、大学(特に私立大学)に進学すれば、その年間費用は高校までの年間費用を上回ることが通常です。子供が大学を卒業するまでは、経済的な不安から、より一層離婚を避けたくなるというのが、自然な感情と言えます。

要するに、「子供が●●に進学するまでは離婚を待ってほしい」という発言は、構造的に守られ難いものと考えなければなりません。

2 妻は離婚に応じる義務はない

妻が、「子供が小学校(中学校、高校、大学)に上がるまでは離婚を待ってほしい。」という発言をしていたとしても、実際に子供が小学校に入学した時に、妻が離婚に応じなければならない義務があるわけではありません。

そして、子供の養育を考えた場合、離婚時期というのはどんどん先延ばしにされやすい構造にあるというのは、前述のとおりです。

さらに、妻としては、「やっぱり離婚に応じない」と答えることもできるのです。法的には何らの問題もありません。

3 実際に別居をしてから数年後に離婚できる

そうすると、夫としては、妻が離婚に応じてくれない限り、自ら別居をするなどのアクションを取っていかなければなりません。

しかし、離婚時期が先延ばしにされた挙句に別居をした場合、別居をしてから3年から5年程度経過しなければ、裁判所は婚姻関係が破綻したことを認めず、離婚を認容してくれません。交渉や調停で離婚になる場合も、妻が離婚に応じない姿勢を示しているケースでは、やはり数年単位で解決に至るケースが大半と言えます。

そのため、妻と話し合っていた離婚の時期を大幅に超過した時点でようやく離婚ができるというケースが極めて多いわけです。

以上の理由から、「子供が●●に進学(卒業)したら離婚する」という言葉を信頼して、その時期を待つべきかどうかは、一歩引いて考えてみた方が良いでしょう。現にそのような妻の発言を信頼した結果、予定していたよりも、10年以上離婚が先延ばしになってしまったという例は、決して稀ではありません。

今回の記事が皆様の離婚問題の参考になれば幸いです。

今回の弁護士からのアドバイス

「子供が小学校(中学校、高校、大学)に上がるまでは離婚を待ってほしい。」との妻の発言は、、、

☑️構造的に守られ難いものです!

☑️妻がその約束を守る義務はありません!(離婚に応じる義務はありません!)

☑️その時期になって妻が離婚に応じなければ、夫はその時点から別居などのアクションを取る必要があるため、離婚はさらに先になります!

弁護士の本音

弁護士 青木
弁護士のホンネ

本文で載せたように、「子供が●●に進学(卒業)するまで離婚を待ってほしい」と言われ、実際に待った後、離婚時期を先延ばしにされたり、離婚自体応じてくれないというケースは本当に多いです

その度に、もっと早く法律相談に来て欲しかったなあと思うことが幾度もあります。

離婚は、離婚を決心してアクションを起こしてから時間がかかりますアクションを起こすまでの時間を延ばされると、離婚自体はさらに先になります

そして人生は有限です

この記事が、より本質的な意味で、皆様の離婚問題の助けになりましたら幸いに思います。

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