弁護士にお願いした方が良いのかという悩み
相手から離婚を切り出されてしまった、離婚調停を申し立てられてしまった、そういたケースで弁護士の元に飛び込んでくる方が多くいらっしゃいます。
一刻も早く弁護士に依頼するつもりで来られる方もいらっしゃれば、弁護士に依頼するかどうか、まずは弁護士から話を聞いて決めようと構えている方もいらっしゃいます。
弁護士に依頼するメリットを知っておこう!
結論としては、弁護士へ離婚を依頼をすることのメリットは極めて大きいと確信をもって言えます。ですが、これを的確に説明している情報サイトはなかなかありません。
そこで今回は、弁護士への依頼がどういう点で役立つのかお伝えしたいと思います。
1.完全な窓口になってもらえる(メリット①)
弁護士が夫婦間でのやりとりにおいて、一方の側の窓口となるということは非常に大きなメリットと言えるでしょう。
離婚問題になると、配偶者はこれまでとは違った顔を見せてくることが多く、ストレスフルなものであることは間違いありません。
また、離婚の話自体、非常に長引くのが通常です。
以下、詳しく見てみましょう。
ガラッと態度が変わってしまう配偶者
離婚の話になると、配偶者の態度がガラッと変わってしまうことがよくあります。
(顔も見たくない夫・妻)
離婚の話が始まった夫婦の中には、話がこじれて、夫・妻の顔見たくない、見られたくない、相手の声も聞きたくない、相手のことを考えたくもないという方々が多くいらっしゃいます。好きで結婚をした分、別れの際のマイナスへの反動は大きいものです。
(暴力・暴言をする夫・妻)
さらに、離婚の話を持ち出すと、相手が暴力を振るってくる、暴言を吐いてくるという場合も残念ながらあります。
(親が出てくる夫・妻)
本来夫婦間の話のはずなのに、夫や妻の両親や兄弟・姉妹が出てきて、話をややこしくするというパターンもよく見られます。相手の家族総出で威圧してくるという場合も多いでしょう。
離婚の話し合いの期間の長さ
また、離婚というものは、1ヶ月2ヶ月の話し合いで解決できるものではありません。
通常は半年ほどを期間を要しますし、調停や裁判を利用すると、年単位になる場合も多くあります。
その間、先方との直接のやりとりによって被る負担は精神面を疲弊させることは間違いありません。
完全な窓口になってもらえる代理人弁護士
弁護士はこの時、代理人という形で介入します。
代理人は今回の離婚の件について、すべてを依頼されますので、離婚に関する連絡は弁護士を通さなければならなくなります。
弁護士が完全な窓口となるということです。
したがって、相手やその家族と離婚の問題で顔を合わさなく済み、相当なストレスから解放されます。
弁護士に依頼をする、魅力的なメリットと言えるでしょう。
離婚や男女問題では、多くの方々が弁護士を選び、相談や依頼をします。しかし、実際に弁護士に相談したりお願いしようと思っても、(「どの」というより)「どのように」弁護士を選べばいいのか、そこで迷ってしまうこともあるでしょう。 […]
2.知識だけでは乗り越えられない壁を乗り越える(メリット②)
離婚に関する知識は巷に溢れていますが、実は、「現場で使われている感覚」を身につけるのは、極めて難しいものです。それに慣れた弁護士を上手に利用すれば、離婚を優位に進めることが期待できます。
以下、詳しくみてみましょう。
とても難しい離婚の知識
(裁判所の判断基準があまりない!)
離婚に関する知識というのは、実は極めて学ぶのが難しいものです。というのは、最終的には離婚というものは合意で話し合いがまとまることが多いため、論点は極めて多いのにもかかわらず、裁判所の判断がそれほど多くないということが一つ挙げられます。
(裁判官の裁量が広い!)
また、特にお金の問題(財産分与)に関しては、裁判官の裁量が広く認められていますので、裁判官の個性によって全然結論が違うということもあるのです。
当初の予想と変わる話し合い
したがって、いくら事前準備をして離婚の話し合いや調停に挑もうとしても、話の流れや裁判所の担当者(裁判官や調停委員)次第で、当初の予想と違ってしまうことが多くあります。
離婚弁護士の役割
離婚の話し合いや調停で大切なのは、臨機応変に、次々と戦略を変更できる柔軟さと、原理原則に対する自信に裏付けられた勇気です。
臨機応変に主張を変えることも時には必要ですし、絶対に譲るべきでないところを正確に見極めることも大事です。
そうした、一種のスポーツのような、訓練された対応ができるのは、やはり離婚問題をいつも取り扱っている弁護士です。
弁護士が交渉や調停で力強い盾となれば、いろいろなハードルがある中でも、有利に展開していくことが可能となるはずです。
これこそが弁護士の役割です。
横浜の弁護士の青木です。 昨今は離婚の調停段階ではもちろんのこと、離婚の交渉段階から、弁護士が間に入って離婚条件の調整をするケースが増えています。関係の冷えきった夫婦としても、相手と直接[…]
3.強引な調停委員からの防波堤となってもらえる(メリット③)
調停委員の中には、時折あれ?っという方がいらっしゃいますが、そうした中でも防波堤となり、権利を守り抜くのも弁護士の役目です。
以下、見てみましょう。
残念な調停委員は一定割合でいます
残念な話ではありますが、調停では、様々な調停委員がいます。「残念な調停委員」に当たってしまった場合の対処法でもお話しましたが、3割程度の、意外に高い(?)確率で当たる感覚があります。
確固たる知識で対抗を
そうした場合、確固たる知識のある弁護士が防波堤として果たす役割はとても大きなものです。
弁護士の確固たる知識は、あいまいさや、ごまかしで進みそうな流れをストップさせます。
調停に参加される当事者の方々は、初めて離婚を経験されるという方がほとんどです。
ですので、弁護士がいないところでは、調停委員さんが相当に大胆な発言をされている場合もあると聞きます。
離婚ではわずかな判断ミスが致命的となることが多い
離婚というのは、実は少しの判断ミスが大きな損につながるものです。
例えば、養育費が月額1万円違ってしまうだけで、10年で120万円の損失につながり得ますし、不動産や株式などの財産の評価方法や、ローン額の基準日をどう見るかで、金額が大きく変わってしまうことがあります。
強引にざっくりと話を進められると、思いもよらない損を被ることがあるのです。
防波堤となってくれる弁護士がいれば、大きな損失を避けられる可能性が高まるでしょう。
このことは大きなメリットだと思います。
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4.明日の人生に時間を割けられる(メリット④)
最後はこれです。自分の人生に時間を割けることは、何にも代え難いものです。
離婚は昨日の問題
離婚は、関係性の終焉です。終焉する関係にこだわり続けたり、その解決のために時間や労力を費やすのは、その後の人生のためにとても勿体無いと思います。
私たち弁護士は仕事としてこれに携わっておりますので、こうした問題を喜んでお引き受けします。
しかし、ご本人にとっては、離婚問題は明日というよりは昨日の出来事についてのことです。
明日のために時間を割く
ですので、離婚問題に精神を尽くして対応をするには、あまりにももったいない部分があります。
むしろ、ご本人には、離婚後を見据えて、これからの将来のために思い切って人生を過ごしていただきたいと思います。
それができるためのお手伝いをすることが、私たちの役目だと思っています。

離婚はとても辛いものです。
しかしだからこそ、離婚に至るまでの間、離婚後の生活を生きるための準備をしてほしいと思っています。
一つの大きな関係性が終焉する時、心に大きな穴が開いたような感覚に陥ります。
その穴はいずれは塞がれるものではありますが、それに時間がかかりすぎると、精神的に参ってしまうことになりかねません。
むしろ、新しいライフワークに挑戦する、過去にやりたかったことにもう一度チャレンジをする、夢に挑戦して見るなど、自分の次の人生を歩むために時間を費やしていただきたい。そうすれば、「その後」の生活はより魅力的になるかもしれません。
それに至るまでの間の離婚問題については、私たちプロが一生懸命にサポートいたしましょう。