離婚を目的とした別居後でも配偶者と連絡は取っても良い?

離婚を念頭に自ら家を出て別居を開始した後配偶者と連絡をとると離婚において不利な事情として扱われるのではないかと不安を感じる方もいるのではないでしょうか。

しかし、子供と会うためには、配偶者と連絡を取ることが不可欠であったり、配偶者と会う必要がある場合が多いでしょう。

では、離婚を念頭においた別居の場合でも、配偶者と連絡を取ったり、会ったりしても良いのか、注意するべき点は何かについて、弁護士が解説します。

1 裁判で離婚が成立させるためには別居期間が重要

離婚を成立させる方法として、協議や調停といった話し合いで成立させる方法があり、話し合いでまとまらなければ裁判を提起することになります。

そして、裁判で離婚を成立させるためには、婚姻関係が破綻していることが必要であり、その考慮要素として重要なのは別居期間となります。

そして、この別居期間がどのくらい必要かというと、他の要素にもよりますがだいたい3年から5年となります。

そのため、離婚を考え始めた段階で、相手が簡単に応じてくれなそうであれば、まずは別居を始めるということが重要になります。

しかし、別居をした後、その間配偶者と親密に連絡を取っていたり、元の家によく戻っていたりすると、そもそも別居しているとは言い難いと評価されたり、形式上は別居しているが、破綻はしていないと裁判所に判断されてしまう恐れがあるのです。

とはいっても、別居後子供と会うためには、配偶者と連絡を取り、実際に会う必要があるでしょう。

裁判所も、子供に関することの連絡内容であれば、子供の福祉のために必要であるものとして、破綻をしていない事情と判断はすることはないでしょう。

2 子供に関する連絡であることを客観的に残しておくことが大事

しかし、離婚裁判になった際、どの連絡が子供のためか判断しづらい場合、配偶者から婚姻関係が破綻をしていない証拠としてラインが提出されることがあります。そして、このような親密なやりとりを多くしているので、別居していても破綻していなかったと主張してくることになるのです。

そのため、ライン上などに、「子供に関する連絡のみ行います」などと客観的なメッセージとして残しておくことが必要でしょう。

また、子供に会うためなら、配偶者と会うことも同様に問題ないですが、これも子の福祉のために会っているということをメッセージとして残しておくべきでしょう。

また、写真を撮る際などには注意が必要です。なぜなら、家族で仲良く撮っている写真について、配偶者から、別居はしていたが仲は良かったという証拠に利用されてしまうこともあるからです。

そのため、写真を撮る際にも、ラインなどで子供のために撮っているというメッセージを残しておくことは重要であり、配偶者とのツーショットなどは避ける必要もあるでしょう。

3 まとめ

このように、別居後に配偶者と連絡は取ったり会ったりすることは、それが子供に関することであれば問題ありませんが、子供のためであることがしっかりと形に残るよう、注意が必要になります。

また、別居前でも、離婚を考えているとしたら、親密な連絡や写真を撮ることは控えた方が良いでしょう。

また、子供のための連絡だけでなく、生活費に関する連絡も問題ありませんが、同じく客観的な文章として残しておくべきでしょう。

弁護士の本音

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 子供のために、配偶者と連絡を取ったり、会って家族写真を撮っていたのにも関わらず、それが婚姻関係を破綻していない事情として使用されてしまうということはよくあります。
 逆に言えば、離婚したくない場合は、別居していても配偶者と親密な連絡と取ったり、会って仲が良さそうな家族写真などを撮れば、破綻を認めづらくさせる証拠に使えることになります。
このように、別居後、直接配偶者とやり取りについてはリスクも多いため、どのようなやり取りなら大丈夫なのか不安であれば、離婚相談に伴って、弁護士と打ち合わせをすることをおすすめします。

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