妻以外の人を好きになってしまったあなた。離婚をすると決意したら行動は早めに!

離婚であなたを守り切る。横浜プロキオン法律事務所

今回は、禁断のこの話題です。
妻以外の人を好きになってしまったあなた。
「浮気」との言葉にあるように、その気持ちが浮ついたもので、本当に一時的なものにすぎないこともあります。

ですが、本気で恋に落ちてしまうこともないとも言えません。結婚はあくまでも社会制度であって、私たちの心の機能を根本から、生物学的に変容させるものではありません。「恋に落ちる能力」は、結婚後も当然に持ち続けることになります。

そこで、もはやあなたの心が後戻りできなくなってしまった場合、どのように対処すべきなのか、考えていきましょう。これまでは、特に弁護士がこうしたことを語るのはタブー視されていました。それは、現代社会でも既婚者が他の人に恋に落ちることは不道徳であるという社会意識がある上、弁護士は高い倫理観を持たなければならないとされているからです。しかしながら、妻がいながら人を好きになってしまうことは現実の問題として当然にあり得ますし、むしろ動物的には健全なこととも言えます。こうした実情がある以上は、これについても専門家は正面から真剣に考えていかなければならないと思います。

そして、ついにあなたが他の人と一緒になりたいと心から思い、離婚を決心したならば(それ自体は時間をかけて慎重に判断しなければなりませんが。)、できるだけ早く離婚に向けて行動に移るべきだと考えます。
その理由として考えられることを、以下に述べましょう。

1 妻による復讐の恐怖

さて、あなたが新しい人と一緒になることを決心したとします。
この時、あなたと新しい人との関係はどこまでのものでしょうか。
肉体関係までは伴っていないのであれば、原則として不貞にはなりません。
できればこの段階で離婚までこぎつけるのが望ましいです。
この段階であれば、人を傷つける程度を抑えることができます。
そこで、妻との離婚の話し合いの機会を設けましょう。

しかし、時間が経過すれば、どこかの段階で、新しい恋人と肉体関係を伴った関係を持たざるを得なくなるかもしれません。万が一、一度そうなってしまい、かつ、それが妻に知られてしまえば、あなたは「有責配偶者」という極めて不利な地位に置かれます。

あなたが有責配偶者となってしまった場合、離婚は簡単にはできなくなります。もちろん、妻が任意に離婚に応ずれば問題ありませんが、そうでない場合、現在の裁判所の運用だと、相当期間の別居期間(8年というのが一つの目安です。)を経なければ、裁判で訴えても離婚は認められません。
そして、妻は必ずしも離婚に応ずるとは限らないのです。
というのは、妻は離婚をしてしまえば、婚姻費用をもらえなくなってしまうというデメリットがあるからです。婚姻費用とは、別居期間中に、あなたが妻に払わねばならない生活費ですね。

さらに、むしろこの婚姻費用を武器として、そして夫からの離婚請求ができないという裁判所の運用に着目して、次のような「復讐」にでる妻が時々いるのです。

  1. 半永久的に婚姻費用を支払い続けさせる(経済的復讐)
  2. 離婚に応じないことで新しい人との再婚を阻む(夫とその恋人を幸せにさせない復讐)

こうなってしまっては、裁判所が離婚を認めてくれる程度の別居期間が必要になってしまいます。その期間は離婚が認められないため、恋人と再婚できず、また、妻に生活費を払い続けなければならなくなるわけです。

2 妻自身のため

40代でも50代でも、女性が輝ける時代になってきました。
もしあなたが今の妻との関係を見限ったのであれば、早く今の関係を終わらせてあげるべきだと思います。 妻の「次の人生」のためです。
もっとも、妻自身は、あなたからの離婚の申し出に対して怒りに震え、幸せをつかむための合理的な判断が難しくなっている可能性もあります。
一つ効果的なのは、妻の両親に、妻の次の人生のためにも離婚をしたいという旨を伝えることです。
妻の両親は誰よりも自分の娘のことを考えています。新しい人生を歩んだ方が良いと両親が確信すれば、自分の娘を説得してくれる可能性があります。

3 新しい恋人のため

新しい恋人もまた、幸せになる権利があると思います。他人の幸せを侵害する権利はないとよく言われますが、ここは論争の余地が十分にあるでしょう。だれしも幸せを願う気持ちはありますし、それは神聖不可侵というべきです。たまたま好きになった人に妻がいたとしても、それはその人にとっては偶然のものであり、故意(害意)があってのものでないのが通常です。

新しい恋人のためにも、なるべく早く離婚できる道を探るべきでしょう。

《弁護士のホンネ》

以上、もしあなたが今の妻を見限った場合について述べましたが、本当に新しく好きな人と一緒になるべきかどうかは、慎重に判断するべきだと思います。本文でも少し述べましたが、恋は盲目であり、ふとしたきっかけで冷めることもままあります。
イタリアのピサ大学のマラツイティ博士が、恋愛中に脳内を駆け巡るセロトニンという神経伝達物質の量を、恋愛中の人々を対象に継続検査しました。その結果、人が恋愛に陥った状態にある期間(つまり、「盲目」になっている期間)を12ヶ月から18ヶ月と結論づけています。
こうした結果からみても、今の結婚生活を終わらせるべきかどうかは、少なくとも1年以上かけて慎重に判断すべきだと思います。笑話のようかもしれませんが、基本的には後戻りができない決断ですので、切実な話と言えるでしょう。

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弁護士 青木 亮祐(あおき りょうすけ)

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