奥様と暮らしているあなたにお聞きしてみたいことがあります。
奥様は、あなたに対する信頼や安心を、どうやって評価していると思われますか?
信頼や安心が失われたとき、奥様の我慢が爆発し、突然に破局が訪れるということがよくあります。
そういう場合、夫は状況を理解できずに、唖然としてあたふたし、妻が去っていくのを呆然と見送ることがほとんどです。
「つい最近まで、土日は一緒に過ごして買い物をするなどしていたのに」、「特段問題というほどのものはなく、何ということなく円満だったのに」、そして、「急になぜ?」と。
ここが実は男性(夫)と女性(妻)の、人を評価することに関する大きな差を示しています。
1.男性は女性をどうやって評価するか
男性は、女性を評価する際、端的に、現在目の前にいる女性が、その現在の健康さ、容姿・状態において好ましいかどうかという観点で判断します。
どういう点を重視するかは、十人十色といいますか、男性側の個性差が出てくるところだと思います。
いずれにしても、男性は、女性の現在の様子をもって、あるべき人かどうかを判断するわけです。
2.女性は男性をどうやって評価するか
一方、女性は、どのように男性を評価しているのでしょうか。
男女問題の権威とも言える、ラドガーズ大学研究員で人類学者のヘレン・フィッシー博士は、女性は、記憶を積み重ねることで、その男性を評価する点を指摘しています。
その記憶というのは、過去に男性が何をしてくれたか、ある問題が起こったときに何を選択していたか、これまでどのように仕事をしてきたか、どんな話題でこれまで話を盛り上げてくれたか、といったものです。
結婚生活においても同じです。
結婚前のことはもちろんのこと、結婚式の準備のときに夫はどの程度協力してくれたか、妻の家族に夫はどんなふうに接してくれたか、子が生まれた直後、夫がどんなサポートをしてくれたか、妻が会社を辞めるとき、夫はどれだけ真摯に相談に乗ってくれたか、などなど。
このように、妻はこれまでの経験による記憶を累積させて夫を評価しています。
ですので、夫婦の直近の関係が比較的上手くいっていた場合であっても、その先にわずかなすれ違いが生じただけで、妻は、「やっぱりこの人はダメだ」と、夫に対する最終的な評価をすることが多々あります。
こうした妻の評価手法を知らない夫は、ただただ妻が突然家を飛び出したことに対して呆然とし、その理由が分からないまま悶えることになるのです。
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3.女性は逆ナンパをしない
女性が記憶を積み重ねて男性を評価するということは、女性がいわゆる「逆ナンパ」をしないということにも表れているでしょう。
女性は、その男性が自分を守ってくれるのかどうかを、その男性と時間を共有した上で、その全記憶をもとに判断するのです。
それでやっと、時間を共有した男性を受け入れられるかどうかを決断できるわけです。
そういうわけですから、女性は瞬時に異性を判断する男性とは違い、道ですれ違った水知らぬの男性に声をかけてアプローチするということはありません。
男性は少しでも多くの子孫を残したいという生来の欲求があるため、数百万年の進化の結果、好ましい異性にアプローチするための判断を瞬時にできるようになりました。
一方で女性は、子どもを産んだあと、子に付きっきりにならざるを得ません。
その間に自分と子どもを守ってくれる人を選ばなければなりません。
そこで、実際に自分を守るという行動を現実的にとれる男性を慎重に選んでいるのですね。
4.日々の生活が勝負
こういうわけですから、夫は、妻との日々の生活が、自分に対する評価の資料になっていることを忘れてはならないでしょう。
意見が食い違ってしまうこともあるでしょう。
ケンカをすることもあるかもしれません。
でも、妻の自分への評価は総合評価なわけです。
逆に言えば、一つがダメでも、他の部分で挽回することで、妻を守れる夫であることをアピールすることはできます。
次の奥様の誕生日に、ちょっと気恥ずかしくても、これまでとは違ったプレゼントをして驚かせてみてもいいかもしれませんね。