夫婦のすれ違いを改善する方法とは?夫と妻それぞれの方法

 

夫と妻、男と女がすれ違うことが避けられない理由については、「男と女が4年で離婚するには理由がある??」でお話しさせていただきました。

 

離婚理由として最も多く挙げられるのが、「性格の不一致」というものです。

考えてみれば、男と女は狩猟採集生活を通して、生きるための役割分担を数百万年にわたって続けてきて、それに沿うような遺伝子を持つ者たちが子孫を残せたわけです。

ですから、男と女の性格が異なるのは当たり前です。

 

ところで、離婚のご相談でじっくりと相談者のお話しを聞くと、実際の「性格の不一致」の中身は、口論の積み重なりや、会話自体の欠如であることがほとんどです。

 

それでは、どうすれば口論の積み重なりや会話の欠如を少しでも改善できるのでしょうか。

今回はこれについて、妻はどうすべきか、夫はどうすべきかという観点からお話ししたいと思います。

 

1 妻はどのように夫と接するべきか

 

 

よく、男は論理的、女は感情的などと言われたりしますが、実際の研究では、男の方が感情的な部分があることが発見されています。

 

ワシントン州立大学のジョン・ゴッドマン教授の研究で、3千組以上の夫妻の話し合いの様子を実際観察した結果、次のような特徴を明らかにしています。

 

  1. 男は口論になると血圧が急上昇していく
  2. 女は口論になっても血圧は比較的安定している
  3. 男の血圧上昇による興奮状態は女のそれよりも長く続く
  4. 男は血圧上昇による興奮状態が一定の段階に達すると、会話を閉ざす

 

口論によって興奮状態に至っているのは、実は男性なのです。

夫婦相談、離婚相談を承っていると、よく女性の相談者からは、「夫が自分を無視し始めることがある」などと言われます。

しかしよくよく話を伺ってみると、それは口論の結果、その後に夫が何も話してくれなくなったということが多数でした。

 

実は、男性が口論の末、会話を閉ざすのには理由があります

それは、これ以上の血圧上昇により激昂を催して相手や自分を肉体的に傷つけてしまうことを避けるためです。

また、喧嘩の後にも無視をするのは、そうした経験から、口論自体になることを避けるためと考えられます。

 

狩猟採集時代より、男は狩りをするため、全神経を集中させ、興奮状態を維持させて攻撃態勢をとり、獲物を狙っていました。

こうした数百万年の経験が、男を興奮しやすく、興奮が冷めにくい体質に作っていきました。

 

異なる個体である夫婦同士がともに生活をしていく中、口論になること自体は避けられないでしょう。

しかし、男が口論になれば血圧が上昇していくこと、そして、怒りが爆発しないように、あえて会話を一方的に閉ざすことがあること、このことについてぜひとも女性の方々には認識していただきたいと思います。

 

意見の食い違いがある場合は、どういう点で意見が異なるのかを冷静に話し合うべきで、お互いを批判しあうような口論へ発展させるのは避けなければなりません。

男性は家庭には安らぎを求めます。

それは、狩猟の延長である、社会生活において、興奮状態を維持させているからに他なりません。

 

家庭においても興奮状態が続くようであれば、夫は自然と、その家庭に価値を見出さなくなっていくことでしょう。

 

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2 夫はどのように妻と接するべきか

 

 

では、逆に夫はどのように妻と接するべきでしょうか。

男は問題解決型、女は協調型とはよく言われますが、これ自体は相当に真実をついており、やはり狩猟採集生活時代の役割分担に起因します。

女は男が狩りにいっている間、子育て中の他の女性と過ごすことや、そうした女性たちと木の実などの植物を採取することに時間を費やしていました。

こうした女性たちにおいては、問題を解決するという必要のためではなく、その場を苦痛にさせない、むしろ楽しめるよう、コミュニケーション能力を発展させていきました。

 

つまり、妻の方が一般的に高い協調性があるわけです。

その協調力には、男性はとても敵いません。

 

したがって、男性は、通常のコミュニケーションについては妻にリードさせ、妻に合わせた方が間違いないといえるでしょう。

いわば、妻は協調性のプロのわけですから、協調性に関しては妻に任せるべきなのです。

そして、よっぽどのことがない限り、夫はその妻に歯向かわないことが必要です。

 

さらに、男性は口論になった際、持ち前の問題解決能力を発揮して、女性の行動を批判するということを始めます。

仕事であればいいのかもしれません。

しかし、夫婦関係は協調が第一優先です

不満は時には言わざるを得ないかもしれませんが、批判をしてはいけません。

 

不満と批判は異なります。

不満は「自分」の不愉快な気持ちを伝えることであるのに対し、批判は「相手」の行動や人格が不愉快であることを伝えるものです。

誰しも、自分のことについて不愉快であることを伝えられれば、敵対心を抱くことを避けられません。

 

口論の際は、批判ではなく不満をいうこと

これは、夫も妻も同じく、守るべき鉄則といえるでしょう。

 

 

弁護士のホンネ

男性性が問題解決型で、女性が協調型である。

これは家庭や仕事現場での性差を見てもうなづけるところかもしれません。

ここで、特に男性の方にお伝えしたいのは、家庭において最も大切なのは、問題を解決することではなく、家庭を安らぎの場にするための協調性であるということです。

問題の解決という姿勢は、社会生活においては有効ですが、家庭生活でそれが役に立つことはほとんどないでしょう。

 

もちろん、子供のことやお金のことで、何か大きな問題がおこり、それを夫婦一緒になって解決しなければならないときもあるでしょう。

そういう時には、夫の問題解決能力が効力を発揮することはあるかもしれません。

しかし、普通の家庭生活を送る中、圧倒的に優先されるべきは、問題解決能力ではなく、協調性です。

ぜひとも、この点をお忘れなく日々の生活を過ごしていただければと思います。

 

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