離婚調停でなんだか調停委員が妻の味方みたい・・・それには理由があるんです。

「——意を決して、家庭裁判所に離婚調停を申し立てたけれど、
なんだか、調停委員(男女)が妻の味方で、自分の敵なのでは?と感じます…

このような不安や疑問を持たれる方って、意外に多いんです。

 

裁判所のホームページにも書いてある通り、家事調停委員とは、40歳以上70歳未満の人で、弁護士、医師、大学教授、公認会計士、不動産鑑定士、建築士などの専門家や、団体の理事職にある方々から選ばれ、公正中立な立場で、当事者(離婚だと夫婦双方)の言い分を聞いて、調停を進める人たちです。

 

そして、離婚事件では、男女一組のペアでご夫婦双方から一人づつ話を聞いていきます。

 

それでは、なぜ、調停委員が妻の味方だと思われてしまう方が多いのでしょうか?

その理由について考察してみましょう。

 

理由1 妻に弁護士がついているから。

 

まず、妻に代理人弁護士がついている場合、事実上、妻側に有利になってしまうことが多いです。

 

弁護士は離婚について専門知識があることに加え、交渉のプロフェッショナルです。

妻の言い分を法律的にわかりやすく(たまには、えこひいきして)調停委員に伝えたり、うまく調停委員を自分の味方に引き込む術に長けています。

これに対しては…夫側も弁護士をつけて対抗した方がいいでしょう。。

 

理由2 妻はか弱い女性だから。

 

 

これはしょうがないのですが、調停委員も人間です。

幼い子どもを抱えて、生活が苦しい中がんばっている女性の姿(やたまには涙)を見ると、(どんな事情があっても)判官贔屓で応援したくなるのが人情です。

 

通常は、夫の方が社会的にも経済的にも恵まれているケースが多いでしょう。

そのため、調停委員も妻に同情して、ついつい味方になってしまうことも少なくないのです。

あなたも、しっかりと調停に至るまでの事情を調停委員に伝えて、こちら側の事情も理解してもらい、場合によっては同情してもらいましょう——妻の浮気も、不倫も、育児の放棄も。

 

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理由3 妻が美人だから。

 

今のご時世にこのような理由を挙げるのはちょっと憚れますが、実際によくあることは否定できません。

心理学で、ハロー効果と呼ばれているものがあります。

ここでいうハロー効果とは、簡単に言うと、美人に対して、容姿だけでなく、人格的にも優れていると思い込んでしまうという心理上の効果です。

 

これはあくまで私の経験上で、気のせいかもしれませんが、依頼者が美人である場合、調停委員は美人の依頼者に対して、すごく優しく対応をするケースが多いです(偶然?かもしれませんが。)。

 

もっとも、調停委員が外見で殊更差別するというようなことは絶対にあり得ません。

ただし、あなたの奥様がとても美人であるなら、調停委員も同じく奥様を美人でありると感じているでしょうし、場合によっては美人であることによってその言い分を信じてしまうということも、ハロー効果によりあり得ることは知っておいて損はないでしょう。

 

理由4 そもそも調停という性質上、そう見えてしまうのは仕方ない。

 

調停委員の仕事は、ご夫婦双方の言い分を聞いて、いろいろな提案をしたり説得したりして、話し合いをまとめる(調停を成立させる)ことです。

話し合いをまとめるためには、調停委員は、もちろんご夫婦双方に対して、説得してなんとか譲歩してもらえるところは譲歩してもらおうと頑張ります。

 

調停委員は、あなたにも譲歩しろと説得しているかもしれませんが、妻に対しても同じく譲歩するよう説得をしていると思います。

しかしながら、調停では夫婦は別々に調停委員の部屋に入って話をしますので、妻を説得するために奮闘している調停委員の姿を見ることはできないのです。

 

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最後に

 

最後に、あなたにわかっていただきたいのは、調停委員はあなたの敵ではありません

調停委員は、あなた方夫婦のために、一生懸命話や言い分を聞いて、話し合いをまとめてくれようと努力をしてくれています。

調停は揉めに揉めたご夫婦の関係を調整するわけですから、調停委員も大変なのです。とても難しい仕事なのです。

 

そうですから、あなたも調停委員が仕事をしやすくなるよう、礼儀正しく接して、感謝の言葉や労いの言葉をかけてあげましょう。

そうすれば、調停委員のあら探しをするよりも、簡単に、あなたに調停が有利に進むかもしれません。

 

弁護士のホンネ

 

夫側の代理人をやっている場合、お客様から、調停委員の態度がなんとなく妻側寄りに感じると言われることが多々あります。

もちろん、調停委員の先生方も、中立公正な立場で、誠心誠意職務に取り組まれているのは重々承知しています。

本当に調停委員の態度が妻寄りである場合、夫側の主張をしっかりと伝えて調停委員のご理解をいただくよう努力することや、場合によっては調停委員にクレームを伝えるのも弁護士の大事な仕事の一つです。

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